ステロイドってなあに?

腎臓の上にある副腎皮質と呼ばれる部分の細胞から産生され、全身に分泌されているホルモンの事で、副腎皮質ホルモン、又は副腎皮質ステロイドとも呼ばれ、略してステロイドと呼ばれています。   
ステロイドは、体に肉体的ストレス(感染・発熱・日焼け・過激な運動など)が加わった時に、新陳代謝を高め体を早く元の状態に戻す助けをする働きがあります。
特に傷や火傷などによる障害、感染症や異物(抗原となる物)が体に入って来た時など、体は外から入ってきた異物を外に出そうとしたり(免疫反応)、異物や傷などの障害によって侵されてしまった自分の細胞を殺してお掃除する機構(炎症反応)を起こします。
この機構(防御反応)の調節がうまく行かなくて暴走してしまうと、正常な細胞も巻き込んで傷つけてしまったり、アレルギーを起こすのです。
これらの防御反応を暴走させないようにコントロールするのがステロイド剤の役割です。
上記の防御反応は、ほとんどの場合、不要な細胞を食べ(貪食)お掃除する為に白血球が病巣部に集まって炎症反応を引き起こします。
強い炎症反応が起きると、腫れや痛み、ひどくなると発熱や全身症状などを伴う場合もあります。
そこで、ステロイド剤は、強い炎症反応を抑える『血管収縮』『抗炎症』『免疫抑制』『細胞増殖抑制』の4つの働きを持っています。

●○●正しく使えばとてもよい薬です●○●
 一時マスコミからステロイドの作用に関して過度の報道がありましたが、専門家のお医者さんのきちんとした指導のもとで忠実に正しく使用すれば、必要以上に恐れることはありません。
一番恐ろしいのは、シロオト判断で使用する事です。開封してから時間のたった物、自分以外の人が医師から処方してもらった物などは絶対使用しないで下さい。

Author 壽代 - Category おくすりの話 - 2007年03月01日

« back  |  next »