冬の健康情報

 ニュース番組や新聞でも騒がれているように、毎年、冬になるとノロウイルスやロタウイルスによる激しいお腹の風邪が大流行していますね。
 寒さにより、体が冷えると、体の中の自衛隊(=生体防御機能)も弱ります。
普段ならば、体の中の自衛隊は、感染を予防し、入ってきたものをいち早く追い出し、そして修復するといった働きをしているのですが、弱ってしまうと、十分に働けなくなるのです。
 ですから、冷えると“関節炎などの痛み”がひどくなったり、今流行しているお腹の風邪を代表とする感染性の胃腸炎やインフルエンザなどにかかりやすくなるのです。
 体の中の自衛隊をしっかり働いてもらうようにするには、冷えないようにすることが肝心です。体の外側から冷えが入ってこないように対策することも大切ですが、体の内側が冷えないようにすることも肝心です。
 体の内側が冷えてしまうと、内臓全般の働きも低下してしまいます。内臓の働きが低下してしまえば、消化機能が低下し、下痢や便秘などの原因にもなりますし、食欲低下も起こします。また、食べ物からの栄養がうまく吸収できないのでエネルギー不足も起こします。その結果、低体温やだるさなどを引き起こします。

 特に冬場に気をつけていただきたいのは、粘膜にバイ菌やウイルスなどがくっついても体の中に入れないこと。粘膜は一般的に“のど”や“鼻”などが良く知られていますが、一番重要なのは“腸管の粘膜”です。今猛威をふるっているノロやロタなどのウイルスも腸管粘膜のバリアを突破して体の中へと入ってくるのです。
 同じ環境で生活していても、同じ物を食べていても、“かかる人”と“かからない人”がいるのは、その違いです。

 特に、今年は夏が異常に長く、秋になる前に冬になってしまいました。たいてい、夏に冷たいものでいじめてしまった胃腸の疲れを冬に持ち越さないように秋の間に整えておくものなのですが、秋が短すぎたので、胃腸の疲れがとりきれていないところにウイルスが入ってくれば、普段はウイルスに負けない方でも負けやすくなっていると言うことです。

 次に“師走”だということ、なんとなく慌しいですよね?
毎日 仕事や勉強に追われて、ましてや忘年会などで疲れやストレス、アルコールで肝臓をいじめてはいませんか?
肝臓の疲れは免疫の低下につながります。肝臓に疲れをためないこともウイルスに負けない方法の1つです。

 最後に、東洋医学的な話ですが、五臓(肝・心・脾・肺・腎)でいうところの冬の臓器は“腎”だといわれています。
西洋医学で言うところの腎臓という意味合いだけではなく“腎”は、命の炎を燃やしている場所。つまり生きるためのエネルギー(気力や精力)を司っていると言われています。
“腎”の気が衰えるという事は、命の炎が弱くなるということで、つまり“老いる”といわれています。

 光栄堂薬局では、体内の自衛隊の総合力が問われるこの時期を健やかにお過ごしいただくための方法を提案しております。
お気軽にご相談ください。

Author 壽代 - Category 健康・知っ得情報 - 2009年12月17日

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